(あ、)



見えた。



幸村は迷っていた。
今目の前で起こっていることを、正確には彼女の身に起こっていることを伝えるべきか否か。

「ねぇ、幸村聞いてる?」

踊り場の一段下に座っているが、足をぶらぶらさせながら身を乗り出してくる。
一方、よりも数段下に座っている幸村は、どこに向けたら良いやら、あちらこちらへと視線を彷徨わせていた。
だがどうしても、ちらりちらりとそちらに目が向いてしまうのを止められない。

つまり、その…


「ちょっと!」

「き、聞いておる」

「ふうん。それでね、あいつったら…」



はそのまま鼻息も荒く話を進める。怒りに任せて勢いよく足を組み替えるものだから、幸村はいっそ目を閉じてしまおうかと思った。
のスカートが短いからか、それとも位置取りが悪いのか(いや良いのか?)、おそらくはその両方だろう。
その、水玉の、……が見え隠れしてしまっているのだ。(み、水玉か…)
無意識なのかそうでないのか、は特に頓着もせずにスカートの裾をいじくっている。
そこから伸びる太股に目を奪われながら幸村は考えた。

ここで、「、ぱんつが見えておるぞ」と正直に言った場合…幸村の良心は救われるが、おそらくは般若のように怒り狂うであろう。
きゃあとか声を上げて恥らうようなおなごではない。それは、幼き頃から過ごしてきた幸村が一番良く分かっている。もしかしたら、拳のひとつでも飛んでくるやもしれぬ。

だが、ここで黙っていた場合…も気付かなければ怒らぬだろうし、全てが丸く収まる。
この愚痴とて長々と続くわけもあるまい。
それに、幸村としてもこのままのほうが…


と、そんなことを考えていると「…?幸村、なに?」とが怪訝そうな顔でこちらを見た。
どうやら気付かぬうちに、ちらりと見えているそれを凝視してしまっていたらしい。

「…!!!」

幸村の視線を辿って事態に気付いたが、ばっと足を閉じて、隠すようにスカートを引っ張った。



「ゆ、ゆ…っ」

「あ、いや違う!某は、」

「何見てんのよばか!!いつも破廉恥破廉恥って言ってるくせに、幸村が一番破廉恥なんじゃない!」

「そっ某とて見たくて見たわけではござらぬ!が勝手に見せてきたのだろう!」



うるさいばか、と言って立ち上がったは跳ねるように階段を下りてきて、その足で蹴りを繰り出してきた。
咄嗟に防いだ右腕がみしりという音を鳴らしたのと同時に、

(あ、また見えた…)

と視線が向かってしまうのは男の悲しき性なのだから仕方がない。









(某大型動画サイトにアップされてた、パンチラオブジョイトイに触発されたんです記念)
(080624)